アップルはウォッチの販売台数を自社では公表していない。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は2月の株主総会で「(米企業の売上高番付であるフォーチュン500の)上位300社に入る規模に近づいている」と説明。売上高が年間で1兆円規模に迫ることを示唆していた。ウォッチは1台4万〜6万円台の製品が中心で、IDCの統計はこの主張を裏付ける。
一方、アップル以外の主要企業は苦戦している。16年に首位だったフィットビットは32%減の1540万台。17年秋にはアップルに対抗して音楽再生や電子決済ができる機種を投入したが、フィットネス用途に特化した端末の落ち込みをぬぐえなかった。小米や米ガーミンも微減となった。
ウエアラブル端末の市場は成長を続けており、17年も伸び率は前年の27%から鈍化したものの過去最高の出荷台数を更新した。以前はフィットネス利用が大半だったが、スマートウォッチとして日常生活で使う人が増えている。「(機能やデザインが)洗練され、よく知られたブランドを選ぶ傾向が強まっている」(IDC)という。
2018/3/2 4:33
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27596850S8A300C1000000/