経営再建中の東芝は、現在、空席となっている会長に主力取引銀行の1つ、三井住友銀行の元副頭取で東芝の事情にも詳しい車谷暢昭氏が、ことし4月に就任する方向で最終的な調整に入りました。
関係者によりますと、東芝は、主力取引銀行の1つ、三井住友銀行で、去年まで副頭取を務めた車谷暢昭氏が、ことし4月に会長に就任する人事を近く正式に決める方向で最終的な調整に入りました。

車谷氏は60歳。昭和55年に当時の三井銀行に入り、三井住友銀行の副頭取などを歴任して、去年5月、イギリスの投資ファンドの日本法人のトップに就任しています。

東芝では、アメリカの原子力事業で巨額の損失が出た責任をとって、去年2月に当時の志賀重範会長が辞任し、その後、会長職は空席になっています。

東芝は、稼ぎ頭の半導体子会社の売却を決めていて、今後いかに収益力を高めていくかが課題となっています。

車谷氏は、三井住友銀行に在籍していた当時、東京電力の支援の枠組み作りに取り組み、企業再建に関わってきたうえ、東芝の事情にも詳しく、今後の成長戦略を描いて、経営を安定させる役割を担うものとみられます。

一方、現在の綱川智社長は引き続き社長を務める見通しです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180211/k10011324851000.html