AppleはHomePod発売でいよいよスマートスピーカー市場への参入を果たしました。しかし首位Amazon、2位Googleとの差は簡単には縮まらないと見られています。
2018年もAmazonは50%を超えるシェアを維持

Appleは2月9日、アメリカ、イギリス、オーストラリアで、同社初のスマートスピーカーHomePodを発売しました。しかし調査会社TrendForceによると、2018年の世界スマートスピーカー市場における首位Amazonのシェアは50.8%と、2017年の69.1%よりは縮小するものの、5割を超える見通しです。

また同社は2位のGoogleが、2017年の18.1%から今年は21.8%へとシェアを拡大すると予測しています。Appleは8.9%で3位、AlibabaとXiaomiが6.3%と5.1%でその後に続いています。

TrendForceのアナリストであるトム・ティエン氏は、Appleの参入によりスマートスピーカー市場への関心が高まり、またAlibabaとXiaomiの参入も、市場全体の活性化に貢献していると指摘しています。
豊富なアプリで市場を独占するAmazon Echo

AppleはHomePodについてその音質のよさを強調していますが、スマートスピーカーは基本的に、スマート家電のインターフェースとして位置づけられています。Amazonが優位にあるのも、同社のホームスピーカーが搭載する音声アシスタントAlexaに対応するアプリが豊富に存在するからです。たとえばアメリカ市場だけでも、その数は25,000以上に達しています。多彩なアプリと手頃な価格が、Amazon Echoの購入動機につながっています。

主要スマートスピーカーはこれまで、英語の音声認識にしか対応していませんでした。しかしAlibabaとXiaomiが2017年に中国市場をターゲットとした製品を発売、今後の成長が期待されています。
HomePodが抱える3つの課題

ティエン氏は、AppleのHomePodの今後の普及について、3つの課題があると指摘しています。1つはHomePodがスマートスピーカーの主要機能であるべきアシスタント機能ではなく、音質に焦点を当てていること、2つ目はAppleのエコシステムの基準が高いため、サードパーティーによるアプリの開発が進まない可能性があること、3つ目はHomePodの一部の機能が、iPhoneにおけるSiriの役割とかぶっていることです。

この3つの課題がHomePodの売上に影響するだろう、とティエン氏は予測しています。
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