イーロン・マスク氏は大きな決断の前には、必ず自分に6つの質問をする。
このやり方を、自己流の科学的な方法として活用している。
発明家でエンジニアであるマスク氏は、4つの10億ドル規模の会社の立ち上げに成功している。ペイパル、ソーラーシティ、スペースX、テスラだ。その際、そして複雑な問題に取り組む際、マスク氏はいつも同じアプローチをとるとローリング・ストーンで語った。

「科学的な方法だ」とマスク氏。「分かりにくいことを理解するために極めて有効な方法だ」

マスク氏が語った方法とは以下のようなものだ。

「(自分に)質問する」
「可能な限りの証拠を集める」
「証拠に基づいて原理を打ち立て、その原理が正しいかどうかを検証する」
「決断のために、説得力のある結論を導き出す。そのために、原理が正しいか、適切か、結論は必然的なものか、確率はどのくらいかを検証する」
「結論に反論する。結論を論破するために、誰かの反論を探す」
「結論を論破できる人が1人も見つからなかった場合、結論は正しい可能性が高い。だが必ずしも正しいとは限らない」
マスク氏は、アイデアを出すとき、問題を解決するとき、事業を始めるか否かを決めるときに必ず、この6つの質問を使う。同氏はこうした証拠に基づいた決断方法を重視し、事実と考えを区別できない人を批判している。

多くの人は「これは正しい、なぜなら私がこれが正しいと言ったから」という方法を取っているとマスク氏。

「極めて非科学的だ」

アマゾンのCEOジェフ・ベゾス氏も、決断の際には常に同じ方法を使っている。2016年の株主宛ての文書で、ベゾス氏はタイプ1とタイプ2の決断を区別していると述べた。

タイプ1の決断とは、「帰結的、不可逆的のなもの。つまり、一方通行のドアのようなもの。このタイプの決断は入念でなければならない」とベゾス氏。

タイプ2の決断とは、「変更可能、元に戻すことが可能なもの。つまり、行き来自由なドアのようなもの。このタイプの決断は権限のある人、あるいは少人数のグループが素早く行うべき」。

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