麻生太郎財務省は12日の閣議後会見で、価格の乱高下が続いている仮想通貨に関し、中国や韓国が取引の規制を強化していることについて、「何もかも規制すればよいものではない」との見解を示した。

 麻生氏は「(仮想通貨の)市場が今後どのように大きく化けていくのか、(既存の)通貨に変わる勢力となるのか見えてきていない」と指摘。その上で、「利用者保護とイノベーションのバランスをどうやっていくか、注意しながらやっていかなければいけない」と述べた。

 韓国は11日、仮想通貨の取引所取引を禁止する法案を準備していることを明言。昨年は中国で大手の仮想通貨取引所が閉鎖されるなど、アジアを中心に仮想通貨の取引規制が強化されている。

 また、麻生氏は、不正融資問題を起こした商工中金の経営改革に向けた政府の有識者検討会が11日に提言をまとめたことを受け、「(商工中金と)地域金融機関との信頼関係をきちんと再構築していく」と強調。「(商工中金には)中小企業の支援に重点的に取り組んでもらえるよう、関係省庁と連携して(商工中金を)フォローしていく」と述べた。
http://www.sankei.com/economy/news/180112/ecn1801120021-n1.html