「すべてのプロセッサが安全性と高速性を両立できない問題を抱える」とまで表現される、2018年の年頭から大騒動になっている脆弱性問題「Meltdown(メルトダウン)」「Spectre(スペクター)」への対策パッチを当てた場合にどれぐらいPCの性能が変化するのか、Intelが複数環境下でのベンチマーク結果を発表しました。
今回、Intelが公開したのは、6つの環境下でのSYSMARK 2014 SE・PCMark 10・3DMark Sky Diver・WebXPRT 2015のベンチマーク結果です。ただし、具体的なスコアではなく、本来発揮される性能を100%としたときの相対的な値です。

テスト環境は
・第8世代デスクトップ向けプロセッサ Intel Core i7 8700K(Cofee Lake)/Windows 10/SSD
・第8世代モバイル向けプロセッサ Intel Core i7-8650U(Kaby Lake)/Windows 10/SSD
・第7世代モバイル向けプロセッサ Intel Core i7 7920HQ(Kaby Lake)/Windows 10/SSD
・第6世代デスクトップ向けプロセッサ Intel Core i7 6700K(Skylake)/Windows 10/SSD
・第6世代デスクトップ向けプロセッサ Intel Core i7 6700K(Skylake)/Windows 7/SSD
・第6世代デスクトップ向けプロセッサ Intel Core i7 6700K(Skylake)/Windows 7/HDD
の6つ。

スコアにはばらつきがあるものの、いずれの環境下でも、オフィス用途を想定したベンチマーク内容は95%前後と、影響は軽微。3DMarkに至っては複数種類のベンチマークを行った上で、ほぼ性能低下がないことが示されました。
https://i.gzn.jp/img/2018/01/12/intel-meltdown-spectre-fix-data-result/02.png
では、影響がないのかというとそうともいえず、SYSMark 2014 SEでのResponsiveness(応答性)に関するベンチマークでは、Core i7 6700KのWindows 7・HDD環境のみ101%と従来より高い数値を示した一方で、ほか5つのSSD環境はいずれも10%以上の低下がみられ、特にCore i7 6700K・Windows 10・SSDという環境では79%と、21%のスコア低下が報告されています。
http://gigazine.net/news/20180112-intel-meltdown-spectre-fix-data-result/