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米Intelは7日(現地時間)、「8th Gen Core Processors with RADEON RX Vega M Graphics」の初搭載製品として、「NUC」ブランドの「NUC8i7HVK/NUC8i7HNK」を発表した。

 同製品は、「Skull Canyon」のコードネームで知られる「NUC6i7KYK」というハイエンドNUCの後継製品で、NUC6i7KYKと同じような1.2Lの小型の筐体に8th Gen Core Processors with RADEON RX Vega M Graphicsを採用。上位モデルではOculus RiftやWindows Mixed RealityといったHMDを利用してVR/MRコンテンツを楽しむことが可能な性能を持つ。

KBL-Gの採用で1.2Lの筐体にVR/MRを利用可能な性能を詰め込む
 IntelのNUC(Next Unit of Computing)は、自社ブランド製品として提供されているミニPCの自作キット。メモリやストレージを別途購入して組み付けることで、手軽にミニPCを自作できる。

 今回発表されたNUC8i7HVK/NUC8i7HNKは、第6世代Coreプロセッサ世代の時に発表されたハイエンドNUC製品となるNUC6i7KYKの後継製品。骸骨(Skull)のマークが印象的なNUC6i7KYKは、他のNUCとは異なる薄型の筐体を採用しており、CPUもIris Pro Graphics(GT4e)を内蔵したCore i7-6770HQと高性能なものを搭載していた。

新製品は、CPU/GPUとして、同時に発表されたKBL-Gこと「8th Gen Core Processors with RADEON RX Vega M Graphics」を搭載する。

 NUC8i7HVKは最上位SKUとなるCore i7-8809G、NUC8i7HNKは中位SKUとなるCore i7-8705Gを採用している。Core i7-8809Gはアンロック版で、CPU、GPU、HBM2をオーバークロックできる。GPUは、AMD Radeon RX Vega M GH Graphics(CU24版)でVR対応。Occulus RiftやWindows MRのHMDを利用してVR/MRコンテンツを楽しむことができる。

 メモリやストレージは別売りで、ユーザーが自分で購入して装着する必要がある。メモリは16GBのSO-DIMM2枚を使って最大32GBまで拡張可能。ストレージはM.2の22x42/80(Key M)スロットが2つ用意されている。

 ポート類も大きく変更された。NUC6i7KYKでは、USB Type-C(Thunderbolt 3)は背面に1つ搭載されていただけだったが、NUC8i7HVK/NUC8i7HNKでは背面にThunderbolt 3対応USB Type-C端子が2つ用意。さらに前面にもUSB Type-C(USB 3.1、Thunderbolt非対応)が追加されている。そのほかにも、USB Standard-Aが背面に4つ、前面に2つとなっている。

ディスプレイ出力も、従来は背面のHDMIとMini DisplayPort、Thunderbolt 3のUSB Type-C経由だったが、NUC8i7HVK/NUC8i7HNKでは、前後にHDMI 2.0bが1つずつ、背面にMini DisplayPortが2つ、さらに背面にあるThunderbolt 3もドングルを利用してDisplayPortの出力して使うことができる。つまり、本体だけで最大6つのディスプレイ出力を持つことになる。

 従来モデルでは背面の左半分が廃熱用のスリットになっていたのに対して、NUC8i7HVK/NUC8i7HNKでは厚みは増したが、廃熱用のスリットを背面の下半分に移動しており、ポートを増やせた。

 NUC8i7HVK/NUC8i7HNKの出荷は今春が予定されており、価格はNUC8i7HVKが999ドル、NUC8i7HNKが799ドルとなる。
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