「アルカンの構造異性体の組合せ論的数え上げ」

入谷 寛
甲陽学院高等学校

(Received: August 31, 1998 ; Accepted for publication: January 18, 1999 ; Published on Web: April 23, 1999)
アルカン分子の中心を定義し,それに結合するアルキル基の組合せの仕方を数
え上げることにより,アルカンの構造異性体数の数についての漸化式を求めた。炭
素原子数が 40 までの結果は,グラフ理論によって得られている数値と一致すること
を確認した。この方法は初等的な組合せ論の積み重ねによるものなので,その演算
速度はグラフ理論的方法よりは格段に遅いことがわかった。
キーワード : Structural isomers of alkanes, Combinatorial enumeration, Topological
center of alkane molecule