米マイクロソフト創始者のビル・ゲイツ氏は、アルツハイマー病の新しい治療法の開発を支援するベンチャーキャピタルなどに総額1億ドル(約113億円)を投資する。欧米メディアとのインタビューで明らかにした。ビル&メリンダ・ゲイツ財団ではなく、個人的な投資だという。

 投資額のうち、5000万ドルはアルツハイマー病の研究を支援する官民ファンド、また同額を同分野で独自性の高い研究を手掛けるベンチャー企業などに出資する。ゲイツ氏はブログで、私財を投じる理由を「最初の治療法がみつかるまでに、10年以上の歳月と非常に高いコストがかかる可能性がある」と説明。同病を発症した家族がいることも明らかにした。

 認知症の主な原因であるアルツハイマー病の患者数は高齢化が進む先進国を中心に急増している。だが、いまだに原因は解明されておらず、決定的な治療薬もない。欧米や日本の製薬大手も開発を進めているが、今のところ成果は限定的だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23440030U7A111C1000000/