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伝説の海洋学者ジャック・クストー氏の孫、フィリップ・クストー氏は世界中を旅している。同氏は若者に持続可能性への取り組みを促す非営利の環境保護団体、アースエコー・インターナショナルを共同で創設。インドネシアのスマトラ島から南アフリカに至る世界各地でドキュメンタリーを制作しているのだ。夫人と共に活躍するクストー氏の活動はトラベルチャンネルの「カリビアン・パイレーツ・トレジャー」で見ることができる。

年間20万マイル(約32万1900キロ)ほど空の旅をするというクストー氏はユナイテッド航空をよく利用するため、同社が提供する座席周りの少し広い「エコノミープラス」を重宝しているという。数人の撮影クルーと旅する身長195センチの同氏にとっては「大きな違い」なのだ。クストー夫妻はロサンゼルス在住。

クストー氏に旅を楽しむ極意を聞いた。
粉わさび
17歳の夏、スペインで1カ月ほど学んだ。レストランのこしょうは汚い上に、味がしなかった。多くの場所で良質な塩にも出会えなかった。それで塩とこしょうを入れた小さな容器を持ち運ぶようにした。以来、どこを旅するにも小さなスパイスセットと一緒で、「ナルゲン」のボトルとジッパー付きキャンプ用ポーチが便利だ。英BBC放送とのモザンビークでの撮影では小さな村で数日を過ごしたが、そこでの食物は米とココナツ。その時に持参していたのが粉わさびで、少し水を加えかき混ぜて使うだけで全く別物になった。

ロレックス
シンガポールのプロジェクトで出会った元SAS、つまり英陸軍特殊空挺(くうてい)部隊に所属していた男性から言われたのは、危険な場所に踏み入るときは常に「ロレックス」のような高級腕時計を持って行けということだ。トラブルに陥った際、それが通貨の役割を果たし、身を助けるというアドバイスだ。探検に高級品を持って行くべからずと一般的に言われるが、私はいつも窮地を救ってくれるかもしれない「取引可能」な腕時計をしている。

充電器
常に最悪の事態に備えて、いつも「マイチャージ」の携帯端末用バッテリー充電器を持ち運ぶ。これまでに出会った最良の充電器だ。

5つ星ホテルの利用法
食べ物にはうるさい方だ。ちゃんとした食事ができるか気になって、下調べすることも多い。ただちょっとしたテクニックもある。5つ星ホテルの宿泊客を装うのだ。そうしたホテルを見つけコンシェルジュに「ちょうどチェックアウトしてこれから空港に向かうが、最後の食事はどこがお勧めか」と聞いてみればいい。フランクフルトでの食事は忘れられない。モザンビークに向かうまで乗り継ぎが12時間あり、泊まる予定もなかった。それで5つ星ホテルに入ってみたのだ。私の携帯電話にはまだそのホテルのコンシェルジュが勧めてくれた「フランクフルトの素晴らしいレストラン」の連絡先がある。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-11-10/OZ4W9G6KLVR401