神戸製鋼、日産も…大企業と政治家「隠蔽体質」の病巣(日刊ゲンダイDIGITAL)
                        2017年10月19日 15時04分
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215857

18日の新聞を見て驚いた人もいるだろう。不正検査を発表した日産で、
9月に国から問題を指摘されたあとも無資格者が検査を担当していたと
いうのだ。まるで「ばれなきゃ何をやってもいい」と言わんばかり。
日本の大企業はなぜ簡単に不正を隠蔽するのか。

「家族経営だからです。日本人は自社を『ウチの会社』と呼ぶように
会社への帰属意識が強いため、上司などの不正に気付いても報告できな
い。儒教的な発想も大きい。しかも自分たちは大企業で多少の不正をし
ても会社に傷はつかないとタカをくくっている。中小、中堅企業の社員
よりずっと危機感が脆弱なのです」村意識に染まるうちに会社を守るこ
とが第一という狭い倫理観に取りつかれ、社会的責任感を失ってしまう
のだ。

「日本人は大昔から農耕をしながら魚を釣り、他人に話を聞かれる障子
やふすまの中で暮らすなど、生活のあり方が曖昧なのです。この曖昧さ
が他人の気持ちを察する文化を生んだ。その結果、偉い人のためなら不
正を働いても構わないとなり、権力者は傲慢になって国民にウソをつい
た。戦争中の大本営発表はその典型です。」

こうした隠蔽体質を改善する方法はないのか。

「まずは内部統制を徹底する仕組みをつくる。今も日本の企業では、不
正を指摘すると左遷されてしまいます。これでは隠蔽はなくなりません」