厳しい財政状況からユーロ圏各国による金融支援を受けているギリシャ政府は、3年ぶりに国債を発行すると発表し、自力での資金調達に向けて国際金融市場に復帰することになりました。
ギリシャはおととし、債務不履行に陥るおそれがあるとして、ユーロ圏各国から3年間で最大860億ユーロ(日本円にして11兆1000億円余り)の金融支援を受けることになり、支援を受けながら財政再建を進めています。

ことし6月には増税や年金の削減などの構造改革が進んだとして、一時中断されていた融資が再開され、債務不履行への懸念が和らいで過去に発行されたギリシャ国債の利回りも低下していました。

こうした中、ギリシャ政府は24日、5年ものの国債を新たに発行すると発表しました。ギリシャが国債を発行するのは3年ぶりで、各国からの金融支援が来年夏に終わるのを前に自力での資金調達に向けて国際金融市場に復帰することになりました。

しかし、ギリシャは依然として多額の債務を抱えているほか、相次ぐ増税に国民の不満も高まっていて、経済情勢が大きく改善しない中、今後も財政再建を進めていけるかが課題となります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170725/k10011072941000.html