シャープは13日、平成30年12月に超高精細な8K・4Kの本放送が始まるのに合わせ、放送技術に対応した家庭用の液晶テレビや周辺機器を発売することを明らかにした。テレビのほか受信機や、受信機内蔵レコーダーなども投入し、31年度以降も順次製品ラインアップを増やす。同社は29〜31年度の中期経営計画で「8K」を成長戦略の柱に掲げており、早期の製品投入で収益拡大につなげる。

 同日、堺市内で開かれた報道向け記者説明会で明らかにした。現在、8K用ディスプレー、受信機は、28年開始の試験放送にあわせてシャープのみが業務用として事業化している。今後は30年の本放送開始に向けて家庭用テレビ、周辺機器を投入。他社よりも先行しているメリットを生かし、販売台数やシェア競争を有利に進める狙いがある。

 また、今後の8Kテレビ開発について、液晶テレビをメーンとしていく方針を示した。各社が注力している有機ELテレビに比べ、液晶は消費電力が少ないなどのメリットがあるという。シャープは「8K高精細テレビをいち早く実現できる唯一の技術が液晶だ」(デジタル情報家電事業本部副本部長の喜多村和洋氏)と強調した。
http://www.sankei.com/west/news/170713/wst1707130103-n1.html