ポーラ・オルビスホールディングス傘下のポーラ(東京・品川)と日本気象協会(東京・豊島)は20日、夏の肌荒れを起こす原因となるPM2.5などの大気汚染物質が留まりやすい地域を発見したと発表した。気象環境や地形の違いによって汚染物質が流入しやすい地域があることもわかった。ポーラは大気汚染物質を肌につきにくくするメーク方法を提案し、注意を促す。

 肌荒れの原因となる大気汚染物質がある2タイプの地域を発見した。ひとつは「滞留型」と呼ばれる地域。山地に囲まれているために夏場は風が弱く、近くの工業地帯で発生した大気汚染物質がとどまることで肌荒れが起きやすくなるという。広島県や新潟県など5つの都道府県があがった。

 ふたつめは「流入型」で、他地域で発生した大気汚染物質が流れ込みやすい地域。栃木県や茨城県など海風でほかのエリアから流れてきた大気汚染物質が肌に影響を与えるという。

 2010〜13年に集めた全国47都道府県の女性の肌データの分析結果と、同時期の気象や大気汚染物質のデータによって分析した。

 夏は皮脂や汗が多いため、大気汚染物質が肌に付着しやすくなる。他の季節に比べて付着量は約3.7倍高くなるという。大気汚染物質が肌に付着すると炎症が起こりやすくなり、シミやシワの原因につながるとされる。

 ポーラは大気汚染物質が肌に付着しにくくなるメーク方法を提案する。ベースメークの仕上げにパウダーをのせ、べたつきにくくすることで、肌に大気汚染物質がつきにくくする効果を見込む。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ20HC6_Q7A620C1000000/