米国では毎年、給与が最も高い職業は医師となっており、今年も例外ではない。

フォーブスは、米労働省労働統計局(BLS)の職業別雇用・推定賃金に関するデータを基に、2017年5月時点で給与が最も高い職業と低い職業を調べた。
対象には都市、郊外、地方の全ての産業が含まれているが、俳優、ダンサー、ミュージシャンなど、一般的にフルタイムでない職業や、年間を通して働く職業でないものは除外されている。

最も給与の高い職業のトップ10は以下の通り。(金額は平均年収)

1位 麻酔専門医/26万9600ドル(約2970万円)
2位 外科医/25万2910ドル(約2790万円)
3位 産婦人科医/23万4310ドル(約2580万円)
4位 口腔顎顔面外科医/23万2870ドル(約2570万円)
5位 歯科矯正医/22万8780ドル(約2520万円)
6位 内科医・外科医(一般以外)/20万5560ドル(約2260万円)
7位 内科医(一般)/20万1840ドル(約2220万円)
8位 家庭・一般開業医/20万810ドル(約2210万円)
9位 精神科医/20万220ドル(約2210万円)
10位 最高経営責任者(CEO)/19万4350ドル(約2140万円)

10位のCEOを除き、トップ10のほとんどを医師が占める結果となった。首位となった麻酔専門医は、米国内に3万人超いる。特殊外科病院(HSS)によると、麻酔専門医の仕事は手術中の患者の安全に留意し、肉体的・精神的苦痛を防ぐことにある。

歯列矯正をしたことがある人なら、歯科矯正医が5位に入ったことに着目したかもしれない。だが米国内の歯科矯正医の人数は、麻酔専門医の約6分の1に当たる5200人しかいない。

トップ10の高額年収から推測して、米国内の平均年収は5万〜7万5000ドル(約550万〜830万円)程度と思えるかもしれないが、実際はそれより低い3万7040ドル(約410万円)だ。米国人の上位10%が9万4540ドル(約1040万円)以上を稼いでいる。

給与が最も低い職業10種のうち半分が飲食サービス関連だった。年収が最も低かったのは調理・給仕で、平均年収は2万460ドル(約230万円)。米国内の調理・給仕従事者の数は340万人以上で、トップ10の職業を全て合わせた人数の4倍を超えている。

給与が次に低かったのがファストフード調理で、洗髪係と食器洗いがそれに続いた。他には、レジ係、カジノディーラー、娯楽施設係員などがワースト10に入った。

米国で最も給与の低い職業10種は以下の通り。(金額は平均年収)

1位 調理・給仕(ファストフードを含む)/2万460ドル(約230万円)
2位 ファストフード調理/2万570ドル(約230万円)
3位 洗髪係/2万960ドル(約230万円)
4位 食器洗い/2万1260ドル(約235万円)
5位 カフェテリア・飲食売店・喫茶店のカウンター接客/2万1380ドル(約240万円)
6位 飲食店・喫茶店の案内係/2万1410ドル(約240万円)
7位 レジ係/2万1680ドル(約240万円)
8位 座席案内係、ロビー案内係、チケット係/2万1740ドル(約240万円)
9位 カジノディーラー/2万1990ドル(約240万円)
10位 娯楽施設係員/2万2000ドル(約240万円)

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