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コンビニエンスストアのアルバイト説明会に参加する外国人留学生ら=5月30日、東京都豊島区
 大手コンビニエンスストアが外国人留学生の採用に力を入れている。少子高齢化を背景に人手不足は顕在化しており、「戦力」としての重要度が増している。コンビニの仕事は日本の食文化や接客術を学べると人気が高く、各社は来日前の研修や専門学校での説明会を相次いで開催している。
 ローソンは昨年6月以降、ベトナムと韓国に計5カ所の研修施設を設置。日本で働くことを前提に日本文化や店舗作業の事前研修を行っている。学生は来日前にアルバイト先のめどを立てられ、ローソンは人件費の安い海外の研修でコストを抑えられる。これまでに約100人が参加し、数十人が日本で勤務した。
 ファミリーマートは昨年から留学生が多く通う東京や千葉の専門学校に、加盟店オーナーらが出向き、仕事内容を紹介する説明会を開いた。昨年は3回開き、計約80人の留学生が参加し、このうち27人が採用された。首都圏を中心に多くの店舗を運営するオーナーは「日本語ができる留学生に一度に多く会える機会は貴重」と話す。説明会は好評で今年も複数回の開催を予定する。
 セブン−イレブン・ジャパンでは、加盟店オーナーらも参加し、昨秋から外国人従業員向けの「レジ・接客業務研修」を始めた。留学生が苦手なお辞儀やなじみの薄い商品を集中的に講義する。文化の違いによる離職を防ぐのが目的で、これまでに計60人の外国人従業員が受講した。同社は「外国人に慣れていないオーナーも多い。教える側の研修にもなる」(広報担当)と説明している。
 アルバイト情報を提供するリクルートジョブズは「人手不足だけでなく、訪日外国人への対応などで外国人留学生のニーズは増加している」と話している。(2017/06/04-16:07)