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米軍のオスプレイの様に垂直離着陸ができ水平飛行もできる垂直離着陸機(VTOL機)を、なんと電気エネルギーでまかなうという世界初の電動VTOL機「Lilium Jet」が、見事に、オリジナルサイズでの初フライトに成功しました。
最大時速300キロメートル&航続距離300キロメートルの小型電動ジェット機Lilium Jetは、滑走路不要で離着陸でき、排ガス問題や騒音問題とも無縁なので、近い将来の都市交通を激変させる可能性を秘めています。

Lilium | Mission
https://lilium.com/mission/

Lilium Jetが初フライトで、見事に垂直離着陸&水平飛行を成功させる様子は、以下のムービーで確認できます。

The Lilium Jet ? The world's first all-electric VTOL jet - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=n1QEj09Pe6k

「Lilium Jetは、垂直離着陸ができ、水平飛行も可能な世界で初めての電動飛行機です」と述べるのは、Liliumの共同創業者で最高経営者のDaniel Wiegand氏。

Lilium Jetは合計36個のジェットを翼に搭載する電気飛行機。ジェット燃料ではなく、充電した電気が動力源です。

ジェットファンの向きを変えることで、垂直離着陸したり、水平方向に飛行したりできます。

「誰もがいつでも手軽に飛べること」を目標に、Liliumはドイツで生まれたスタートアップです。パーソナルVTOL機を身近な乗り物にするのがLiliumの目的。

垂直離着陸できるLilium Jetは、長い滑走路が不要で、さらには電気飛行機のため騒音問題もないため、ビルの屋上を使って離着陸が可能です。

例えば、現在、マンハッタンからJFK空港まで55分かかるところが、Lilium Jetであればわずか5分で移動可能だとのこと。通勤に長い時間をかけている人であれば、毎日多くの余暇を生み出せるようになります。

Lilium Jetはタクシーにも応用される予定。目的地をタップするだけで、わずか数分でLilium Jetを手配するという配車サービスならぬ「配ジェット」サービスが提供される予定です。

Liliumによると、15分で12キロメートルしか移動できない自動車に対してLilium Jetは70キロメートル移動可能だとのこと。生活圏を30倍以上広げることができます。都会の喧噪を離れて田舎に住み、仕事の時だけ都会に出る、ということも十分可能になりそうです。

電動のLilium Jetは排気ガスを出さず、音も比較的静かだとのこと。自動車からLilium Jetにシフトすれば、都市環境が良くなるはずだとLiliumは訴えています。

2013年にスタートしたLiliumは、予定通りオリジナルサイズでのテストフライトに成功しました。今後は、2019年に最初の有人飛行試験を行い、2025年にオンラインでLilium Jetを予約できる配ジェットサービスの開始を予定しています。

http://gigazine.net/news/20170421-lilium-first-flight/