Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)が、アメリカの博物館から「言論の自由賞」を受賞し、式典でAppleの使命について語りました。
人権の保護に関する発言が授賞理由

現地時間4月18日、アメリカ・ワシントンD.C.にあるニュースと報道に関する博物館Newseumは、2017年の「表現の自由賞(Free Expression Award)」の授与式を開催し、Appleのティム・クックCEOに「言論の自由賞(Free Speech Award)」を授賞しました。

Newseumは授賞理由として、プライバシーの保護、性的マイノリティの権利保護、人種・民族間の融和を訴える発言を続けていることを挙げています。
「企業は価値観を持つことができる。持つべきだ」

この1年あまり、クックCEOは、FBIからの要請を断固拒否しiPhoneユーザーのプライバシーを尊重する姿勢を貫いたほか、自身も同性愛者であることを明かしLGBTの権利を守るための運動に協力し、民族間の対立を助長するドナルド・トランプ米大統領の主張に反発する姿勢を示すなど、その発言でも注目を集めています。

授賞式のスピーチで、クックCEOは「Appleの全メンバーを代表してこの賞をいただけたことを誇りに思います」と語り、言論の自由を定めたアメリカ合衆国憲法修正第一条に言及し、「私たちにとって心地よい言論だけでなく、私たちを試すような言論も同様に守られなくてはならないのです」と言論の自由の保護に差があってはいけない、と述べました。

また、「Appleは、世界中の人々が持つ発言する自由を守り、自分たちが声を上げることで実践しなくてはならないと考えています。なぜなら、企業は価値観を持つことができるし、持つべきだからです」と、企業としてのAppleの使命について語りました。

授賞式の様子は以下の動画で見ることができます。クックCEOの紹介映像とスピーチは、動画の56分50秒あたりから始まります。
https://www.youtube.com/watch?v=mVslzWhEMPY
http://iphone-mania.jp/news-165410/