日本マイクロソフト(MS)は20日、ゴーグル型仮想現実(VR)端末「ホロレンズ」の実用化に向けて、小柳建設(新潟県三条市)と連携すると発表した。

実証実験を経て、平成29年度内の実用化を目指す。建設業界で労働人口の減少が深刻化する中、VRを通して3次元(3D)化した図面や現場情報の共有や、
作業の効率化などにつなげる。日本MSは製造、医療、教育といった業界へもホロレンズ導入を目指す考えだ。
ホロレンズは、ゴーグルを通してみえる風景に架空の3D映像を、まるでそこにあるかのように重ね合わせて写す。MSの基本ソフト「ウィンドウズ10」を搭載し、
スマートフォンやPCと接続しなくても利用可能だ。
小柳建設はホロレンズの具体的な活用法として、工事の工程表や作業現場に出向く体験などを、空間に浮かび上がるホログラムとして再現する案を検討しているという。
同日会見した小柳建設の小柳卓蔵社長は「2Dの図面を頭の中で3D化するのにはある程度の経験が必要だが、ホロレンズを使えば、
新入社員や発注者も情報共有ができる」とメリットを強調した。
日本MSは今年1月から日本国内で開発者と法人向けにホロレンズの提供を開始。
平野拓也社長は「日本企業のホロレンズに対する関心は世界の中でも高い」とし、導入拡大へ期待を寄せた。

写真:マイクロソフトのホロレンズの実用化を目指す小柳建設の社員=20日、東京都港区(宇野貴文撮影)/産経ニュースWEB(2017.4.20 18:08)
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産経ニュースWEB(2017.4.20 18:08)
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