大切なことは、この試験が「成功」していないということである。
確かに18か月における解析は副次評価項目として最初から設定されていたので検定は
前向きであるが、これは「成功」の定義ではない。201試験において初期群分け以降の
群分け設計は12か月時点におけるADCOMSが臨床的に有意となりやすいように設計変更
されている。
つまり何らかの弱い効果がみられたために、効果がなければ早々に中断できたはずの
試験が、却っておよそ6年間の長きにわたって最後まで実施せざるを得なかったという
ことだ。
統計学的な有意差を出すための、そして臨床的に有意な差を示すために必要な第3相
試験のサンプルサイズは膨大となることが懸念される。BAN2401が初めて臨床入りした
のが2010年であるため、次の試験にさらに6年もかかるということであれば、14年間に
わたって臨床試験を続けることになり、独占的に販売できる期間が非常に短くなる。
すぐにジェネリックが発売されることを意味する。

以上が今回の人員整理の裏側にある事実だ。
まさか岡田氏の説明を真に受けているアホはいないと思うが、今だに『BAN2401は
どうなるんでしょう』という書き込みが多いので、発表された文献から事実を述べた。