かつては京都2歳S→弥生賞と重賞を連勝し、世代屈指の素質馬として将来を嘱望されたカデナだが、
その後は「馬は2歳時より明らかに良くなっていたはずなのに結果が出ない」(中竹調教師)
原因不明の低迷期が長く続いた。5歳の春ごろからようやく復調の兆しを見せ、
復活勝利を挙げたのが6歳冬の小倉大賞典。そこからは一進一退の成績が続くが、
節目節目でさすがの走りは見せてくれている。
「疲れもなく元気いっぱいだし、あまりにも具合がいいから使うことになったくらいなんだ。
ここにきて馬がやる気になっているのを感じる。7歳にしてやっと能力と体がかみ合ってきた感じがするね」
と今回の電撃参戦の理由を話す江藤厩務員は
「一瞬の切れ味が売りのカデナには直線の短い阪神内回りは一番いい舞台だと思っているんだ。
多少馬場が悪くなってもこなせるようにはなっているけど、やはり良馬場でやれるに越したことはない。
今週末は天気も何とか持ちそうだから楽しみだよね」と期待を込める。
過去最高の状態で最高の舞台(第62回宝塚記念=27日、阪神芝内2200メートル)に臨むカデナ。
陣営の悲願がかなって初のGIタイトル奪取となれば…。それはとんでもない大波乱劇を意味する。

馬主 前田幸治