わたしだって、向いててぇ。向いてたかった。
でもわたしは向いてるかどうか、判断できるまで動きもしなかった。
向いてないかどうかさえ、わからない。
少なくとも、その努力すらできなかったということで、向いてないと理解するしかなかった。

それでまた逃げるんです。

「努力は才能のひとつだよ!わたしにはその才能すらなかったんだ!」

そして一人で思う。
わたしの人生、どうなってしまうんだろう。

もう、間に合わない。

そのことに気付きたくない。
向き合いたくない。
だから、頭が無意識に拒否するんだろう。
漫画を、舞台を、小説を。

人生はどうなるかわかりません。
もしかしたらこれから、またどうにかなるかもしれない。