「+21.5兆円を入れても、原発は変わらず10.1〜円/kWh」などとされた、
元の2015年コストWGの「発電コストレビューシート」計算では、「表5 核燃料サイクル費用」のうち、
・再処理:総事業費 12兆103億円 (割引率0%) を83年間
・高レベル放射性廃棄物処分:総事業費 2兆8,237億円 (割引率0%) を396年間
で計算している。
http://i.imgur.com/iqvAm0q.png
http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/#cost_wg

この総事業費自体が、再処理・高速増殖炉ベースで、処分場の規模・保修費も全く当てにならないが、
そもそも、「核分裂の発電」をいつまでやるつもりだ?
「次は核融合」とか、言ってたよな?

ちなみに、原発本体の稼働年数に合わせて、両方とも最初の40年間の事業費を合計すると、
・再処理:アタマ40年間の事業費 4兆3,234億円 (総事業費の69%)
・高レベル放射性廃棄物処分:アタマ40年間の事業費 9,815億円 (総事業費の35%)

残額分も全て、現役世代が積み立てる計算になっていないだろ?

処分の方は、申し訳程度に、処分開始直前の37年目まで「逆現在価値換算」してるが、
それでも全額を賄っていない。

次世代が核融合になるのか、再エネになるのか知らんが、
核分裂発電の便益を受けない次世代に、
ツケを回す権利なんてものは、現役世代にはない。


一方、事故対策費用の計算は、
「過去と縁を切って、新たに120万kWの原発50基を一斉に立ち上げ、40年間無事故で運転したとき」に、
ようやく「福一相当事故のうち、120万kW換算で1基分相当の共済金」が積み上がって、
「次の40年間に備えられる」というシロモノ。

福島第一の「過去分」は、この計算には入っていない。