もちろん、太陽光、風力は入札制が前提。これが安くするための1つ目の秘訣。

火力はLNGだけにすると、今の発電でのCO2排出量▲80%なら、2千億kWhくらいまではいける。
残りを水力を含む再エネで賄う寸法。

老朽火力のリプレースは、LNGまたは都市ガス、バイオガスのみにする。
熱電併給を確実に使い切れるなら、都市ガスの定置型燃料電池も可。

クルマは少なくとも約6千万台の乗用車はEV化。
平均電費が6km/kWhだと、電力需要が今の14%くらい増えるが、半分が駐車中だとすれば、
今の揚水容量をフルに使った場合の約800億kWh分くらいは、さらに駐車中のバッテリーが使える。
これで運輸部門の排出量の半分の、約1億2千万t-CO2(今の全体の約1割)が減る。

エコキュートは前日深夜運用を止めて当日昼間運用を促し、
夜間需要を減らして太陽光の稼働時間に合わせ、太陽熱の追焚も可能にする。
これで家庭部門の排出量の1割減になる。

原発廃止にすると、それだけで連系線の空き容量が増えて、北海道・東北・九州の洋上風力導入が進む。
→導入基数が増えると、海外との資本費差1.5倍が縮まる。
→導入後のメンテナンスをパッケージにしてメーカーが保守。(メーカーの常時収入源が増える)
というのが2つ目の安くする秘訣。

系統用蓄電池はこれらの過程で必要なだけ少しずつ、末端変電所に入れていく。
少なくとも2020年には資本費が揚水並みの、2.3万円/kWh-寿命20年のRF電池が出てくる。
末端系統側に電池を入れるので、無効電力補償のSVCを兼ねられる。
水素貯蔵のバッファーは、揚水ロス3割よりも余計に電力を食い過ぎるので不可。

世界排出量の13%程度しかCCS出来ないのだから、炭素税・処理価格とも価格高騰は必至。
削減の手がない鉄鋼・セメント・石油化学に、EVとエコキュートで稼いだCO2枠を譲るかわりに、
鉄・セメント・プラスチックの一部を、LNG焚きから出るCO2を原料にした炭素繊維に転換を促す。

これで全体としてCO2▲80%くらいは達成できる。産業構造の転換で地方の雇用も増える。