レーザー核融合、連続反応に成功 光産業創成大学院大など
http://www.at-s.com/news/detail/100112956.html
光産業創成大学院大(浜松市西区)は4日、
浜松ホトニクスやトヨタ自動車などとの共同研究で、レーザー核融合反応を
「爆縮高速点火」による手法で100回連続して起こすことに成功したと発表した。
同手法での連続反応は世界初。
効率良く大きな熱エネルギーを生み出す手法での達成に、
同大学院大の北川米喜教授は
「レーザー核融合発電の実現に向けた第一歩を踏み出せた」としている。

レーザー核融合発電は、海水に含まれる重水素と三重水素を混合した燃料に
レーザーを照射して核融合燃焼を起こし、そのエネルギーを発電に利用する理論。
CO2を排出せず、原子力発電に比べ放射性廃棄物も極めて少ないため、
次世代技術として注目されている。

爆縮高速点火は、レーザーで燃料を一度圧縮してから、点火する手法で、
共同研究では、レーザーの連続照射装置を開発。
燃料の2対の重水素の薄膜を回転させ、2方向から照射することで、
核融合反応を毎秒1回のペースで連続的に起こすことができたという。
今後は実用化に向けて、レーザー装置の高出力化などに取り組む。

今回の成果は9日、米国物理学専門誌「フィジカル・レビュー・レターズ」電子版に掲載される。