東京電力とヤクザ

「やくざと原子力マフィア」。スリラー映画の題名にでもなりそうだ。しかし、ああ、これはフィクションでは無い。
福島原発事故から1年が経つ今日、ジェイク・アデルスタイン記者は日本を拠点に調査と取材を行ってきた。
同記者による記事は、(原発事故の)悲劇の背景にある、私たちの知らなかった影の世界を明らかにしている。
アデルスタイン記者によれば、今後予定されている日本原子力業界の巨大企業「東京電力」の国有化は、同社
の破産リスクのみが理由ではない。
非公式には、何十年にもわたり暴力団との関係に「汚染」され続けてきた同社の経営を、国が引き受け改革する、
という意味なのである。
アデルスタイン記者は特にある自民党参院議員の発言を引用している。「原子力発電はやくざの支配下に置かれ
るべきではありません。
東京電力が反社会的勢力との関係を持ち、業務を行う上でこれらの勢力を遠ざけることができないのであれば、
国家の安全保障にとって重大な問題であります。」

これらの事実は何も新しいことではない。(東京電力が)やくざに原発労働者の手配を頼るようになった経緯は1990
年代にさかのぼる。
又、この数か月のうちに、非常に高い放射能汚染の中にさらされながらほとんど「自殺的」とも言えるような労働
―破壊された原発の中心部分の洗浄― を行った労働者たちがいたことについては、特に言及しなければならない。
彼等には、(被ばく労働を行うか否かの)選択の余地が無かった。「労働者」の大部分が
やくざとの何らかの関係のために現場に配置されている。