東電の経営がいかにお手盛りだったか、また、私たち消費者からいかに余分な電気料金を取っていたか。
167ページにおよぶ報告書を読み進めると、驚くことがたくさん出てくる。こんな具合だ。

(1)電気料金算定のもとになる見積もりが、実際にかかった費用よりも、過去10年間で計
6186億円高かった――私たちが払う電気料金が、不当に高く設定されていた可能性が
あることを指摘している。

(2)関係会社の大半が、外部との取引より東電向け取引で多くの利益を上げており、中に
は外部との取引でつくった赤字を東電の仕事で穴埋めしていた会社もあった――子会社を
つくって身内で甘い汁を吸っていたのかもしれない。

(3)東電が自己申告した今後10年の合理化方針は1兆1853億円だったが、委員会はそ
れに追加して1兆3602億円できる、とした――ここにいたってもなお、甘いリストラ案を出し
てきたことにダメだししたわけだ。