温暖化が進むと…スーパー台風、複数回日本上陸 1度上昇で洪水2倍に
https://mainichi.jp/articles/20191019/k00/00m/040/237000c

上陸直前まで非常に強い勢力を維持した台風19号は東日本を中心に大きな被害をもたらしたが、
地球温暖化が進めば19号を上回る強大な台風が年に複数日本に上陸する危険性が指摘されている。

平均気温が1度上昇すると、大気に含まれる水蒸気量が7%増える。

温暖化が進むと、台風だけでなく前線などによる豪雨でも一度に降る雨の量が以前より増えることになる。
昨年の西日本豪雨も温暖化の影響で降雨量がかさ上げされ、多大な被害をもたらしたとの指摘がある。

国土交通省によると、国と都道府県が管理する河川のうち、氾濫する恐れのある水位を超えた河川数は、
2014年は83河川だったが、16年は368河川、18年は10月末時点で475河川と年々増加している。
国交省の検討会は今年、現在より約1度上昇すると洪水の発生頻度が約2倍、3度以上上昇すると約4倍になるとのシミュレーションを公表している。

木本昌秀東京大教授(気象学)は「今後気象災害がより顕著にひどくなるのは間違いない。堤防などのハード面には限界がある。
最終的に逃げるのは一人一人。避難勧告が出てから準備しては遅く、普段から心づもりをしたり、近所の人とコミュニケーションを取ったりすることが大事だ」と話す。