http://egg.5ch.net/test/read.cgi/asia/1571058380/361-362n
http://egg.5ch.net/test/read.cgi/asia/1571058380/655

恵まれぬ子供の支援優先を 幼保無償化半年
山口慎太郎 東京大学教授
ttps://www.nikkei.com/article/DGXKZO57814850Y0A400C2KE8000/
https://images.app.goo.gl/aQGHPu7piKGb4kdt9
 筆者は、現在の幼保無償化には大きく2つの問題があると考える。一つは今もなお多くの待機児童が残る点だ。もう一つは
大きな恩恵を受けたのは高所得世帯だった一方、低所得世帯の子供たちへの支援は不足したままである点だ。幼保無償化
に費やされた巨額の予算は本来、こうした問題を解決するために活用されるべきだった。

筆者の研究グループは、厚生労働省「21世紀出生児縦断調査」のデータを分析し、保育所の利用が子供の言語発達を促し、
社会経済的に恵まれない家庭の子供の多動性と攻撃性を減少させることを明らかにした。
同様の結果は世界各国で報告されており、保育と幼児教育は発達に好ましい影響を有し、ときにはその後の人生を変えるほど
であることが知られている。
 特に影響が大きいのは社会経済的に恵まれない家庭の子供だ。幼児教育を受けることにより将来の所得が大きく増えるだけ
でなく、犯罪への関与と社会福祉の利用が減る。これは本人にとってだけでなく、社会にとっても大きな経済的利益をもたらす。
所得増加は納税額の増加を意味するし、犯罪と社会福祉利用の減少は財政支出と社会的費用の削減につながるためだ。

 保育資格を持つ人が保育士として働かない最大の理由は賃金の低さだ。18年の賃金構造基本統計調査によると、保育士の
平均年間給与は358万円で、全産業平均より3割ほど低い。
 潜在的な保育士は数多くいるのだから、補助金などを通じて給与などの待遇を改善すれば、実際に保育士を増やせる。

(続く)