れいわ新選組 山本太郎代表インタビュー 目指すは「切り捨てない社会」「私こそポピュリスト」
2019/9/6 21:10 (2019/9/6 21:46 更新) 西日本新聞

 7月の参院選で2議席を獲得し、台風の目になった「れいわ新選組」の山本太郎代表(44)が6日、
西日本新聞社の単独インタビューに応じた。かつて、園遊会で天皇陛下(現上皇さま)に
手紙を手渡して批判を浴びるなど、過激な言動が耳目を引いてきた山本氏。
「誰もが切り捨てられない社会を目指す」と語る、その胸の奥は−。

 −参院選の結果をどう受け止めているか。
 「れいわ新選組としては前進したが、自分自身は力及ばず落選した。
思っていたより得票数が少なかった。街頭演説の現場で熱狂は感じたが、
見せ物として消費されるだけでは票は積み上がらない。多くの人が政治に距離を置いてしまっている」

 −長らく訴えてきた「原発廃止」ではなく、「消費税廃止」を中心に掲げた。
 「『政治を変えなきゃ』と思ってもらうには、政治への関心の扉が開くようなテーマを選ぶ必要がある。
それは経済。誰もが1日1回は支払うであろう消費税なんじゃないかと」

 −訴えの中身が、ポピュリズム(大衆迎合主義)との指摘もある。
 「『それが何か?』ですね。20年以上続くデフレから脱却するには、国が積極的に支出するしかない。
この国に生きる多くの人々が生活困窮にあったり、それが目前に迫ったりしている状況で、
こうした政策をポピュリズムだと言うのなら、私こそがポピュリスト。右派も左派も興味なく、
僕はフリースタイルだと思っているんで。右も左も良いところを融合させる方がよっぽどいい」
     ◆      
 −あなたが目指す社会像は。
 「誰もが切り捨てられないような社会。今は生産性で人間を測っている。
利益を生み出す人間に生きる価値があり、それ以外は『お荷物』という空気がはびこっている。
自殺者は毎年2万人超。死にたくなるような、諦めたくなるような世の中をつくったのが政治なら、
生きていたい社会に変えるのも政治のはずだ」
 「演説をしている時、『おまえ1人で何ができるんだ』と言われた。
だけど、できるかできないかを決めるのはみんなじゃないか。今は、50%が
(投票せずに)票を捨てているから、その人たちが緩やかにつながれば変えていけると思う」(続く)