“樺太”の名残 また1つ… 日本式の線路が姿消す サハリン 2019年8月30日 20時43分

かつての樺太、今のロシア・サハリンで、日本の統治時代に敷かれ、
その後も70年余り使われ続けてきた日本式の線路の形式がロシア式に切り替わり、
樺太時代の名残がまた1つ、姿を消そうとしています。

ロシア極東のサハリンでは、戦前に日本が樺太として統治していた時代に敷かれた、
日本式の1メートル6センチ余りの線路幅のまま、70年余りにわたり鉄道が運行されてきました。

しかし、ロシアのほかの地域では1メートル52センチのロシア規格の線路幅が使われているため、
2003年から順次、日本式からロシア式の形式への切り替え作業が進められてきました。

そしてこのほど、全長865キロのうち700キロ余りで切り替えが完了し、
これに合わせて導入される新型のディーゼル列車の運行開始を記念して、30日に式典が行われました。

式典でサハリン州のリマレンコ知事代行は
「大陸と橋でつながることも期待したい。そして古い線路の一部は観光に利用したい」と話しました。

ロシアではサハリンでのみ日本式の線路の形式が使われていましたが、
来年にはすべての線路の切り替えが終了するということで、
樺太時代の名残がまた1つ、姿を消そうとしています。

ttps://www3.nhk.or.jp/news/html/20190830/k10012057191000.html