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いすゞ「ピアッツア」(初代) ジウジアーロ×いすゞの1台、かっこよさのワケ

2018.03.10
大型車のイメージで見られて久しいいすゞですが、かつては実に欧州テイストあふれるコンパクトカーを世に送り出していました。そのうちの1台が「ピアッツア」です。どんなクルマだったのでしょうか。

「かっこいい」とはこういうことだ
 1981(昭和56)年に発売された「ピアッツァ」は、イタリアの自動車デザイナー、巨匠ジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたハッチバック・モデルです。アルファ ロメオ「ジュリア・クーペ」や、フォル
クスワーゲン「ゴルフ」を生み出したその手で描く、当時の国産車とはひと味違ったシュッとしたスタイリングは、その頃のクルマ好き青年たちにかなり刺さりました。
 さらに、ジウジアーロは1968(昭和43)年にいすゞ「117クーペ」をデザインしているため、往年のいすゞファンにも「これがいすゞだよ!」感が強いモデルとなったようです。

乗ってよし、見てよしのクルマ
「ピアッツア」のボディサイドをスーッと前後に貫くラインは「ミニマムオープニング処理」と呼ばれ、エンジンフード、ハッチゲートの分割ラインと、ボディサイドのラインを一致させるなどして、分割ラインを
できるだけ少なくすることで、空力性能の向上を狙ったものです。当時、「ピアッツァ」の周りには、「このラインの使い方が、ジウジアーロなんだよね」と、したり顔で語るクルマ好きがダース単位で集っ
たものです。風切音低減を狙い、ボディとガラスは面一構造になっていました。そのため、丸みがありながらシャープさを感じるモデルとなり、そこも「かっこよかった」です。

 世界初(当時)のマイクロコンピューター制御(I-TEC)エンジンを採用するなど、パフォーマンス面でも話題を集めました。何より印象的だったのが、未来っぽい運転席です。XEグレードに搭載された
デジタルメーターと、国内初(当時)となるサテライトスイッチ(ステアリング左右に各種スイッチを集中配置したもの)は、操作性、視認性が高く、見た目以上に機能性にも優れており、オーナーによると、
「乗ってよし、見てよし」の楽しいクルマだったそうです。
 その後、ドイツのチューニングメーカー「イルムシャー」が外装を仕上げ、足回りを強化した「イルムシャー・グレード」を発売。さらに、1988(昭和63)年には、イギリスのグループ・ロータス・パブリック社
によるサスペンション・チューニングを施した「ピアッツァXE・ハンドリングバイロータス」が登場します。これは、その前にリリースされた「ジェミニZZ・ハンドリングバイロータス」同様、いまでもクルマ好き
の間で語り継がれる名車となっています。