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森友文書”主犯”は佐川前長官 自殺した近畿財務局職員の妻の無念「1人で抱え込んだ」 
2018.3.11 16:46 週刊朝日

 朝日新聞がスクープした森友学園への国有地売却の決裁文書「書き換え」疑惑が大きく動き出した。
これまで「知らぬ存ぜぬ」を貫いてきた財務省が12日、ついに白旗をあげ、書き換えを認めるというのだ。

「書き換えの“主犯”は森友への国有地売却が発覚した昨年2月当時、理財局長を務めていた
佐川宣寿前国税長官ら幹部。佐川氏は国会で売却の経緯を責任者として説明したが、
決済文書の内容をそのまま、公表すると辻褄が合わなくなるので、
近畿財務局幹部らに書き換えを指示したようです。
関与した財務省幹部、近畿財務局職員らの処分が検討されています」(与党関係者)

 国会が疑惑解明へと動き出したきっかけは9日朝、永田町を駆け巡った疑惑のキーマンの1人とされる
近畿財務局職員の自殺の一報だった。その直後、佐川前国税庁長官は逃げるように辞任している。

 遺書のようなメモを残し、神戸市内の自宅で7日、首を吊ったのは、森友学園の籠池泰典前理事長と
直接交渉にあたっていた近畿財務局統括国有財産管理官(当時)の直属の部下だったAさん。
 Aさんの遺体は10日午前、故郷の岡山県内の葬儀場からひっそりと出棺された。
 遺族の知人は言う。
「奥さんは『どうしてこんなことになってしまったのか』『ひとりで抱え込んでしまって、ずっと休んでいた』
『あんな担当になり、巻き込まれてしまった』と泣いていた」
 Aさんは体調を崩し、昨年秋から休職中だった。

「Aさんは森友への国有地売却交渉がほぼ終わっていた時、前任者から引き継いだだけ。
(昨年2月に)森友問題が発覚してからは、ずっと帰宅が深夜で、朝も早くから役所に来ていました。
休職前もつらそうな顔で歩いていたので『大変ですね』と声を掛けると、
小声で『ええ』という返事があっただけでした。もしウチ(近畿財務局)が文書書き換えに関与したのなら当然、
Aさんの名前は思い浮かびます。『天の声でやらされて、休職に追い込まれてしまったのか』と
ずっと噂になっていました」(近畿財務局関係者)(続く)