トランプ失墜を図る「秘密結社」?
FBIのメール消失でロシア疑惑捜査の正当性に疑問 −【木村太郎のNon Fake News#26】

公の文書が消えてしまうのは日本の財務省だけかと思ったら、米国のそれもあの連邦捜査局(FBI)でも同様の現象が起きるらしい。

トランプ大統領のロシア疑惑を捜査しているムラー特別検察官の捜査チームの一員で、
FBIのエリート捜査官のピーター・ストラック氏はトランプ大統領を批判する内容のメールをガールフレンドで、やはりFBIの弁護士リサ・ページさんとやりとりしていたことが発覚し昨年12月チームを外された。

トランプ大統領が出現した場合に無力化する妨害工作?

二人のメールは、トランプ氏を「間抜け」などとけなすものが多いが、一昨年8月にストラック氏はこんな内容のメールを発信していた。

「トランプが当選することなどあり得ないが、だからと言って放置しておくわけには行かない、人が40歳前に死亡するような予期せぬ事態に備えて保険に入るようなことが必要だ」

これは、FBIの立場でトランプ大統領が出現した場合に無力化するような「保険」をかける、つまりは妨害することを意味したと考えられ、司法省がさらなる捜査を続けていた。

セッションズ司法長官
FBIのメールサーバーから5万通を超えるメールが消失

ところが、今月22日になってセッションズ司法長官は、FBIのメールサーバーから一昨年12月14日以降昨年5月17日までの間の5万通を超えるメールの記録が消失し、ストラック氏のメールも回収できないと発表した。

この期間に起きたことと言えば、トランプ氏の大統領就任、いわゆるロシア疑惑の浮上、コミーFBI長官の解任、ムラー特別検察官の任命とトランプ政権に対するゆさぶりが始まった時期と一致する。

「これが秘密結社の第一回の会議になるのかもしれない」とのやりとり

FBIは「サーバーの設定やソフトのアップグレードの段階でミスがあったため」と司法省に説明したというが、米議会情報委員会は徹底的な捜査を求め、セッションズ長官は「あらゆる技術を駆使してメールの復旧を図る」と約束した。

さらに、消失していなかったメールの中にトランプ大統領の当選の翌日に二人が「これが秘密結社の第一回の会議になるのかもしれない」とやりとりをしていたと下院行政監視委員長のガウディ議員が明らかにした。