政策のリスクについても、語ってほしいと思います。つまり、アベノミクスの副作用
についてです。この点も、将来への不安の一つといっていいでしょう。しかし、これ
については、各党ともに、明確には語っていません。度重なる財政出動で、国の借金
は、1000兆円を超えています。また、大規模な金融緩和で、日銀が国債の発行残
高の3分の1を超えて保有し、さらに、マイナス金利を導入するという異常な事態に
なっています。そのうえ、財政再建のカギの一つ消費増税も再び先送りとなりました。
アベノミクスの第一と第二の矢が限界に近付きつつあるのは、明らかです。財政破綻、
国債の暴落、金利高騰といった、将来の副作用をどう抑えながら、正常化をはかるの
か。与党はもちろんですが、野党も、今後政権交代をめざすのなら、説得力のあるシ
ナリオを示してほしいと思います。