10年後、AI時代に食べていける人になる
仕事の65%は今存在しないものに
http://president.jp/articles/-/22558

「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」 (ニューヨーク市立大学教授 キャシー・デビッドソン氏)
先日、「2020年の入試改革とこれからの子供たちが求められる力について」という講演会に参加した。そこで引用されたのが、少し前に文科省の資料に登場した上記の発言だった。

今から10年前を考えてみると、ちょうどiPhoneが発売された2007年。当時、多くの人は携帯電話が今のような形になるとは想像できなかった。

オックスフォード大学でAI(人工知能)の研究を行うマイケル・A・オズボーン博士は、「今後10〜20年程度で、アメリカの総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」としている。

たとえばトラック配送やファストフードの受注などにおいて、機械が得意な単純作業はAIが人間の肩代わりをするという。
ほかにも、税務処理やローン査定などデータを蓄積することで行える作業部分には、動員される人員は削減されつつある。

そればかりか、最近では高校生の論文を採点するアルゴリズム(コンピュータの処理手順)を作ってみると、人間の採点と一致。
「眼球の写真から 糖尿病性網膜症を診断する」という課題で優勝したアルゴリズムは、人間の眼科医の診断と同様の結果が出るなど、機械がさらに複雑な業務をこなせるようになっている。

フェイスブックのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏は、昨年100時間かけて作った家庭用AIを「Javis(ジャービス)」と名付け、その映像をフェイスブックに掲載した。
そこでは、自宅の照明や室温のコントロール、家電製品やセキュリティの制御、子供の世話までしてくれる、執事のようなAIシステムの構築を目指している。

ザッカーバーグ氏は、フェイスブックにこんな風に書いている。

「私は『5年か10年で機械は、見る、聞く、触る……といった人間の五感よりも優れた感覚になるだろうし、言語も習得できるはずだ』と予見していた。ジャービスを開発して、こうした機械の進歩のすさまじさを確信できた」