にぎやかな街中を、びんに満たされたミルクがこぼれないように横切るのはたいへんな冒険です。
シャーレに来るようになってから、先生の朝食がわりのミルクを手に入れるのは、アリスの大切な役目でした。
先生はいつも朝はこのミルクだけを飲んで済ませているのです。
先生はいつも決まった時間に執務室で仕事を始めていて、書類仕事をしながらアリスがミルクを届けるのを待っているのでした。
執務室につくと、いつもアリスはこう言います。
「先生、今日のログインボーナスです!」これがアリスにとっての「おはよう」なのです。
先生がびんをうけとって、アリスのことを褒めてくれます。
それから、先生がミルクを飲むようすを見ながら、とりとめのないおしゃべりをするのです。
毎日、ミルクを飲む先生を見ながら、アリスはこれが永遠に続くものだと思っていました。
昨日、ミドリが先生の夢を見たそうです。
夢の中で先生が何をしていたのか、ミドリに何を言ったのか、ミドリは話してくれませんでした。
アリスも夢を見ることができたらいいのにと思います。
先生が最期にどんなことを言ったのかも、アリスは知りません。
シャーレの仕事での外征中に、想定されない突発的な衝突があったのだと、ユウカは話してくれました。
その日以来、ユウカが先生のことを話しているのを見たことはありません。
先生が亡くなってもうずいぶんになりますが、アリスは毎朝、ミルクを先生の執務室に届けるクエストを続けています。
ただし、「先生、今日のログインボーナスです!」の言葉は心のなかにしまっておきます。
それから台所に行って、先生のことを思いながら、びんの中身をゆっくりと一滴残らず排水溝へと流すのです。
ミレニアムの人たちは、アリスが続けているこのクエストは非合理で無意味だといいます。
アリスにも、アリスがどうしてこれを続けているのか、うまく答えることができません。
ただ、こうする以外に朝の時間をどうやって過ごせばいいのか、アリスにはわからないのです。
アリスはもう壊れてしまったのかもしれません。
いつか先生が戻ってきて、アリスのことを直してくれたらいいのにと思います。
【プリコネ】うんこちんちん【💩糞運営💩】
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697名無しさん@お腹いっぱい。 (アウアウウー Sa9d-fwp6 [106.128.184.157])
2022/09/13(火) 21:15:11.92ID:QjMgI6sLa■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
