おばあさんが母港を散歩していると、夕立が芝生で釣りざおをかまえていました。
夕立は針をじっと見つめたまま動きません。
変な子だと周りの艦船もちらちら見ています。
そのうち腕に力が入らなくなったのか、釣り竿を落として倒れてしまいました。
「夕立!大丈夫?」
「うん…。お腹がすいてしょうがないの」
「まあ!かわいそうに。我と一緒にいらっしゃい」
おばあさんは夕立を気の毒に思い、レストランに連れて行きました。
おいしいものをいっぱい食べさせて、夕立の気分をほぐそうとニコニコしながらたずねました。
「夕立。さっき釣り竿を持ってたけど、どれぐらい釣れた?」
「えーと、今日はおばあさんで6人目だ」