ニフル王国は敗北した。
「四天思ってたんと違う」そう言い残して去ったエクラは二度と戻ることはなかった。

今まさに処刑が行われようとする中、断頭台に立つフィヨルム王女の顔は暗く沈んでいた。

ああ、どうしてこうなってしまったのか
もう助けなど

「なんだ貴様は…」
何が起こったのか。
「逃げることはせず潔く死にに来たか…」
誰かが私の前に立っている。
でも無理だ
もうどうにもならないのだ。


その時、二筋の剣閃がスルトを両断した。
フィヨルムは知っていた、見たことはない、だが確かに知っている
何度も何度も我々を助けたその剣の正体を。
すがるように見つめた断頭台の先、あの男が立っていた。



「魔導騎士の戦いは、魔導のみにあらず。マスターソードの切れ味、とくと味わっていただきたい。」