ロージーナの髪先の口は歯を見る限り肉食、または雑食であり果物好きはロージーナ個人の趣向だろう
マンイーター族は人の体を得ることで根を捨て自由に移動することが可能になった植物だろうが、実体としては植物の特徴を持った動物だ
体を動かすには熱が要り、ロージーナは自由に動く髪の口がいくつかあるためその分よく食べると言うのは納得が出来る
では、そんなマンイーター族を他の動物由来のモンスターではなく食人『植物』と定義している理由はなんなのか

おそらくだが、彼女たちは光合成が可能なのではないだろうか?
髪の先の口が帽子のように乗せている葉っぱが紛れもなく葉っぱであり、そこからある程度の光合成を行えるのではないか
本来、獲物を待ち構える植物はじっと動かず自らが作り出した罠に獲物がかかるのを待つ
その罠を作ること、もしくは作動させることに多くのエネルギーが必要だからだ
マンイーター族の場合人の体を得た事による最も理想的な狩りとは、どこかで人の体だけを出し、
獲物が近づくのをじっと待つのが最も効率がいいはずだ
人里に降り餌を追いかけるなんてタダでさえ大きな髪が邪魔になるマンイーター族にとって非効率極まりない
獲物を待ち構えてる時、長丁場な狩の中その場しのぎのエネルギーを得る方法があの大きな葉っぱの光合成なのではないか
葉っぱがそれぞれの口に一枚なのも、疑似餌となる人の体の完成度を上げ、なおかつ隠していた髪の口が
襲いかかる際に邪魔とならない最低限の大きさなのではないか
そう考えるとロージーナから甘い匂いがすると言うのも果物を好んで食べるからではなく、餌の気をひく為の一つの手段なのだろう

そしてここからだ
光合成に必要なものは光と水と二酸化炭素だ
髪の口に乗ってる程度とはいえ、光があれば自動的に行ってしまうだろう
そうなるといつでも近くに果物があるわけでもない、必然的によく水を飲むはずだ
おそらく最後の一口を巡り喧嘩する髪の口たちも各々好き勝手に水分補給を行うだろう
そうすると多くの余剰水分が出来るわけだ

俺たちのドリンクバーの始まりやでぇ……