こく【刻】
[類語分類]時/時刻
㊀〘名〙昔の時間の単位。一昼夜を十二等分して十二支に配したもので、一刻はおよそ二時間。
「丑(うし)の━」
◇一刻をさらに三等分して上刻・中刻・下刻と呼ぶ。「子(ね)の下━」
㊁(造)
@刀で彫りつける。きざむ。
「━印・━字」「彫━・篆━(てんこく)」
A身をきざむように厳しい。むごい。
「━苦・━薄」「深━」
B水時計の目盛り。
「漏━(ろうこく)」
C時間のきざみ目。とき。
「━限」「遅━・定━・夕━」

とき【時(▽刻・▽秋)】
〘名〙
@過去から現在、未来へと切れ目なく連なり、一定の速さでとどまることなく流れ去り、「ところ」とともに物事が起こる場と考えられるもの。時間(=「時間」@と「時刻」の総称)。
「あれから五年の━が経過した」「━とともに体力が衰える」「━の流れに身を任せる」
◇ものの変化・運動によって認められ、永遠の流れとして、ある長さを持った区切りとして、また、ある一点をさすものとして把握される。実在を主張する立場と心理的(意味論的)存在にすぎないとする立場とがある。
A何らかの時法によって示される、一昼夜のうちの一時点。刻(こく)。
「━を同じくして二つの事件が起こった」「一番鶏(どり)が━を作る(=声高く鳴いて夜明けを知らせる)」
◇「草木も眠る丑満時(うしみつどき)」「丑の時参り」などという場合の「時」で、今は時刻(また、時間)と言うことが多い。
[表記]「刻」とも。
B〔古〕一昼夜を一二等分して得た、昔の時間の単位。刻(こく)。
◇「今、何時(なんどき)だ?」「茶腹も一時(いっとき)」などという場合の「時」。「一時(いっとき)」は現在の二時間。
[表記]「刻」とも。
C《動作・作用や状態・性質を表す連体修飾語を受けて》
㋐そのように特徴づけられた時間をいう。また、その時間的状況をいう。
「ついに出発の━が来た」「子供の━は病弱だった」「駅を出た━は晴れていた」「練習は楽しい━もあれば辛い━もある」「食事━(どき)」
[注意]「…ときがある」を、「…ことがある」と混同して、経験の意で使うのは誤り。「× 昔、その公園で遊んだ時がある」→ことがある
㋑ある状況を仮定的にとらえていう。…場合(は)。
「困った━は相談しなさい」「痛い━は言ってください」「万一の━のために備える」
[表記]C㋑は一般にかな書き。㋐も近年、かなで書く傾向が強くなってきた。
D《「━の…」の形で》「話題としている、その時代の」の意を表す。その当時の。当代の。
「━の政府と対決する」
E《「━は…」の形で》物語などで、関心をもたれている時代や時節を主題として示す。ころは。
「━は元禄一五年」
F人がある状況に応ずる場合の、それぞれの状況をいう。個々の状況。
「敬語は━に応じて使い分けるのがいい」「冗談も遠慮も━と場合によりけりだ」
G事に当たっての重要な時期。
「今や危急存亡の━だ」
[表記]「秋」とも。
Hよい機会。好機。
「━を見計らい用件を切り出す」「━に遇(あ)って(=幸運に恵まれて)位人臣を極める」
I定められた期日。期限。
「いついつまでと━を限って金を貸す」
J時節。…に適した時期。
「梅雨[花見]━(どき)」「今が買い━(どき)」
→時に遇う
→時に臨む
→時は金なり
→時を移さず
→時を選ばず
→時を得る
→時を追う
→時を置く
→時を稼ぐ
→時を構わず
→時を超えて
→時を作る
→時を分かたず
→時を忘れる

[常用漢字]

コク
きざ-む
[学年別配当]6年

明鏡国語辞典 第二版 (C) Kitahara Yasuo and Taishukan, 2011-2018