>>873
熱射病は,代謝亢進状態または発汗障害を引き起こす精神刺激薬(例,コカイン,フェンシクリジン[PCP],アンフェタミン類),

モノアミン酸化酵素阻害薬,または抗コリン薬(抗ヒスタミン薬,抗ムスカリン薬)の使用後に生じることがある。

通常は過量投与を要するが,労作および環境条件が相加因子となることがある。

(熱中症の概要も参照のこと。)

熱射病の症状と徴候

中枢神経系の機能障害が熱射病の特徴であり,錯乱または奇異な行動から,せん妄,痙攣発作,昏睡まで様々である。

運動失調が初期の臨床像であることがある。頻脈(患者が仰臥位であっても),および頻呼吸がよくみられる。

発汗は認められる場合と認められない場合とがある。体温は40℃を超える。