>>387(続き)
読んで印象深いのは、当時の安倍寛の支持者やその息子娘たち、また自民党の地方議員
や菩提寺の住職らが、死後70年以上もたっているのに当時と変わらぬ尊敬の念を切切と
語っていることだ。いわく、東条英機や軍部と体を張ってたたかった平和主義者。頭はいいが、
俺が俺がという人ではなく、知名氏で金持ちであったけれども貧乏人に寄り添い続けた…。
息子の安倍晋太郎も「俺は岸信介の女婿じゃない。安倍寛の息子なんだ」と口癖のように
いっていたという。
そしてこの同じ地元の支持者たちが、安倍晋三の現在の政治姿勢を公然と批判している。
折しも集団的自衛権を閣議決定し安保法制を強行しようとしていた時期である。戦争は絶対
やってはいけない、武力を使って平和にはならない、安倍寛や晋太郎と晋三の考え方は違う、
安倍寛なら安保法制はやらない、と手厳しい。それは左翼陣営にありがちな「安倍晋三の
お膝元はすべて右傾化支持」というような見方がいかに皮相なものかを、事実をもって暴露
している。