福井の冬水ようかんは一般的な練羊羹と比べて糖度が低く作られています。
糖度が低いということは、常温では日持ちせず冷蔵が必要、つまり保存が効かないということ。冷蔵庫がなかった昔は、室外の廊下や納屋を冷蔵庫がわりにして保存していました。

福井の冬の気温は0〜10度、室内温度も10度台。
気候も厳しく、福井は元々職人が多い産業の町で県民性もまじめ。
庶民の味的な水ようかんは、経済的合理性のあるものとして、好ましく受け入れる風土が福井にはあったのではないかと思われます。

「福井の冬水ようかん」が生まれ、広まったのには、こういった福井の歴史や気候と県民性があったのではないでしょうか。