0001しじみ ★
2018/09/10(月) 15:58:50.99ID:CAP_USERHyena Clan Fights Off Wild Dogs and Steals Kill | Nat Geo Wild https://youtu.be/BT6Wry5FR_k
■獲物をめぐり集団同士が大声を上げてせめぎ合う、緊迫した争いの行方は
8月のある夜明け、南アフリカ共和国のサビサンド動物保護区で、リカオンの群れがインパラを仕留め、獲物をむさぼっていた。「こっちにもあるよ」と、1匹が獲物を置いたまま仲間を呼びに行った瞬間だった。
1匹のハイエナが草やぶから忍び寄り、インパラにかぶりついた。直後、リカオンたちが群れで戻ってきてハイエナを追い払う。と思いきや、今度はハイエナが護衛付きで現れた。背後には少なくとも5匹のハイエナが控えている。
これは生きるための戦い。結局、どちらがごちそうにありつくのだろう?
■似ているが違う
今回の貴重な映像は、動物保護区内にある民間のロッジに宿泊していたロディー・ワトソン氏が撮影した。「太古から変わらない、動物たちの営みです」と、ボツワナに拠点を置くグレート・プレーンズ・コンサベーション財団の最高保護責任者で、獣医師でもあるマーカス・ホフメイヤー氏は語る。
リカオンとハイエナは、似ているようで違う。どちらも食物連鎖の頂点にいる捕食者で、外見もともにまだら模様とよく似ている。だが、体重はハイエナの方が重く、リカオンはイヌ科だがハイエナはむしろネコに近い。
そのうえ、両者は評判も異なる。リカオンは絶滅危惧種で、ハイエナは泥棒のイメージがある。どちらも優れたハンターだが、リカオンは狩りの成功率が高く、腐肉を食べることはめったにない。一方、ハイエナは腐肉食動物で、狩りをしなくても生きていくことができる。ホフメイヤー氏によれば、ハイエナは数を武器に、ほかの動物が仕留めた獲物を横取りするという。ライオンやヒョウ、チーターの獲物を奪うこともある。
動物保護区のレンジャーとして長年働く動物学者のジェームズ・ティレル氏は「ハイエナとリカオンに関しては、どちらが勝つかを予測するのは困難です。拮抗したスポーツの試合を見ているようなものです」と話す。
■「ハイエナは過小評価されています」
ティレル氏によると、食べるものが十分にある環境では、ハイエナとリカオンはうまく共生しているように見えるという。しかし、獲物の供給が減ると、両者は人間が暮らす保護区外へ出ていくこともある。そうなった場合、夜行性に近いハイエナはこっそり狩りができるが、リカオンは家畜を殺すという理由で人間に復讐されることも少なくない。
「ハイエナは獲物を盗むこともできれば、自分で狩りをすることもできます。ハイエナがこれほど繁栄しているのは、こうした進化を遂げたおかげです」とホフメイヤー氏は話す。
「ハイエナは間違いなく、過小評価され、必要以上に中傷されています。実際のハイエナは驚くほど賢く、適応力が高く、子供が生まれれば、愛情に満ちた献身的な親になります。さらに、家族で行動し、互いを守ります」
動画では、1匹のハイエナが獲物を横取りしようと試みるが、リカオンたちは牙をむき、うなり声で撃退する。それでも、ハイエナは諦めず、家族を連れて戻ってくる。ハイエナたちは甲高い声で叫びながら、「威圧的な陣形」をつくり、リカオンに迫っていると、ティレル氏は説明する。ハイエナたちは突進し、ようやく手に入れた獲物からリカオンを追い払う。そして、素早く獲物を持ち去る。
ホフメイヤー氏は捕食者たちの生存競争について、「本当に貴重なもの」を見せてもらったと感想を述べている。
ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/090600393/