来月に迫ったフランス大統領選に中道右派の共和党から立候補しているフランソワ・フィヨン氏の妻ぺネロプ氏が
公金流用などのスキャンダルをめぐる正式な捜査対象となり聴取を受けたことが29日までに分かった。
同国の検察当局の関係者がCNNに対して明らかにした。

 疑惑はぺネロプ氏が2人の成人した子どもとともに、勤務実態がないにもかかわらず「議員スタッフ」として計100万ユーロ
(約1億2000万円)近い給与を公金から受け取っていたというもの。今回ぺネロプ氏は、公金横領や隠蔽(いんぺい)などの
疑いで捜査の対象となる。
ぺネロプ氏らに給与を支払っていたとされるフランソワ氏に対しても、公金流用など複数の疑惑での捜査が始まっている。

 同氏はスキャンダルを謝罪する一方、疑惑そのものについては「信じがたい暴力」としてこれを繰り返し非難している。

 ぺネロプ氏も「とんでもないうわさ」が広まっていると現状への反発を表明。夫のフランソワ氏が大統領選を「最後まで戦い抜く」
考えであることを強調する。

 フランソワ氏は、疑惑が取り沙汰されているにもかかわらず選挙戦から撤退しないことへの批判にさらされている。
 大統領選の第1回投票は4月23日に実施される予定。ここで過半数を獲得した候補がいなければ、決着は5月7日の
決選投票に持ち越される。

 CNN
 http://www.cnn.co.jp/world/35098933.html