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2018/12/18(火) 22:54:44.54ID:CAP_USER学術出版社エルゼビアの申立てにより、多数の海賊版関連ドメインへのブロッキングを命じられたスウェーデンのISP「Bahnhof」は、エルゼビア自身のウェブサイトをセミ・ブロッキングし、裁判所からBahnhof.seへのアクセスを遮断した。この動きを受け、スウェーデンの電気通信監督当局は、同ISPの措置がネット中立性規則の違反に当たるかどうかを判断するため、調査にのりだすことになった。
スウェーデンのISP「Bahnhof」は、顧客を外部の干渉から守ることに極めて熱心な企業だ。
Bahnhofは著作権トロールを公然と批判し、Bahnhof加入者の特定を困難にするためのさまざまな施策を講じてきた。また、オープンインターネットの信奉者でもあり、それゆえに著作権を理由としたサイトブロッキングに反対している。
しかし11月、学術出版社エルゼビアが起こした裁判により、Bahnhofを含む複数のISPが一連のドメインをブロッキングするよう命じられたことが明らかとなった。
ジョン・カールラングはCEOは当時、sci-hub.tw、sci-hub.mu、sci-hub.se、libgen.ioなどのSci-hubドメインを標的とした「おぞましい」「インターネットの精神に反する」判決だとTorrentFreakに語った。
激昂したカールラングはその後、前代未聞の行動をとった。彼はブロッキングへの報復として、同社加入者によるエルゼビア公式ウェブサイト「Elsevier.com」への直接アクセスをブロックし、ブロッキングに関するアドバイスと、エルゼビアへのリンクを掲載したランディングページにリダイレクトした。まさしく出版社へのしっぺ返しといったところだろう。
しかし、この異端ビジネスマンがこれで収まるはずもない。彼はBahnhofのチームに、裁判所のネットワークから同社ウェブサイトへのアクセスを遮断するよう指示したのだ。こうした抗議活動は、ネット中立性の議論を活発にすることを意図したものだったが、まさに今その方向に向かいつつあるようだ。
電気通信および郵便監督当局であるスウェーデン郵政公社(PTS)は、Bahnhofの一連の活動に関して調査を実施することを明らかにした。
「スウェーデン郵政公社(PTS)は、インターネットサービスプロバイダ Bahnhofがウェブサイトへのアクセスに干渉する措置を講じているか否かを調査している」とPTSはいう。
「この領域におけるEU規則の重要なルールでは、インターネットトラフィックがインターネット接続プロバイダによって等しく扱われるべきとされている。オープンインターネットに関する規定(ネットワーク中立性とも呼ばれる)の遵守を監視することがPTSの務めである」
PTSは現在、 Bahnhofがウェブサイトへのアクセスをリダイレクトしていることに留意し、同社がネット中立性ルールに違反しているかどうかを調査中であるとしている。
EUの2015/2120規則(2015年11月25日採択、2016年4月30日施行)は、被差別的なトラフィック管理などのネット中立性条項をEU法に盛り込んでいる。
Bahnhofの措置が、ISPは特定のコンテンツをブロック、改変、ないし差別的に扱ってはならないとする通信単一市場規則と合致しているかどうかを判断する、とPTSは述べている。
しかしEU域内のISPは、裁判所の命令に従ったサイトブロッキングなど、法的要件を遵守するために通常「合理的」と考えられる範囲を超えてトラフィック管理を実施させられている。
カールラングCEOはTorrentFreakに対し、この状況は皮肉な「本質」と解釈できると語る。
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(画像)
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December 17, 2018 TorrentFreak
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