規制の厳しい業界に身を置くメディアやブロードバンドオペレーターのグループは官営と民間の中間に位置するー。Sunday TelegraphへのレターにはBBC、ITV、 Channel 4、Sky、BTそしてTalkTalkのトップの署名が入っている。
彼らは、ソーシャルメディアに対する独立した監視が“早急”に必要だと主張している。テック企業がプラットフォーム上で何を許容すべきか(あるいは許容しないべきか)を決断しつつあることを考えると、彼らの提案するものは検閲に等しいだろう。
ソーシャルメディアの決断については、“責任と透明性”を確保するために独立した監視が不可欠と主張し、次のように書いている。「いかなる決断がなされるのか、独立した精密な調査と、さらなる透明性が早急に必要だ。これはインターネットの検閲のことをいっているのではない。そうしたソーシャルメディア企業がすでにとろうとしている決断に責任と透明性が伴っていることを確かめることで、最も人気のプラットフォームをより安全なものにすることをいっている」。
「我々は、インターネットやソーシャルメディア企業が、コンテンツがどんな内容なのか、許容されるものなのかを全て検討するのは、独立した監視なしには現実的でもなければ適当でもないと考えている」と付け加えている。
ソーシャルメディアプラットフォームへの規制を求める声はいくつかの地域や国で高まっていて、政治家は明らかにこの分野を取り上げるのは政治的意味があると感じている(実際、トランプの最近のオンライン上での攻撃対象はGoogleだ)。
世界の政策立案者が、非常に人気になり、それゆえにパワフルとなったプラットフォームをいかに統制するかという問題に直面している。(ドイツは昨年、ヘイトスピーチ発言に関してソーシャルメディアを規制する法律を制定したが、これは政府の行動としては先陣だ)。
英国政府はここ数年、インターネットの安全について一連の提案をしてきた。そしてメディアや電気通信事業のグループは、彼らがいうところの“オンライン上の有害となりうる全てのもの”ーさらにはソーシャルメディアによって悪化したものの多くも含めているーに対して行動をとる“絶好の機会”と主張してきた。
政府は、インターネットの安全性についての白書の作成作業を行なっている。Telegraphの報道では、現在内輪で議論されている可能性のある国の干渉としては、広告基準局(Ofcomの下部組織)に連なる機関を設置することが挙げられている。この機関はFacebookやGoogle、Twitterを監視し、ユーザーからの苦情への対応として対象となるものを排除すべきかどうかを決めることができるとしている。
Telegraphはまた、このアイデアの提案者は、そうした体制は任意のものだが、もしオンラインの環境が改善しなければ立法による取り締まりとなるかもしれないとみている(EUはヘイトスピーチ発言に関してはこのアプローチをとっている)。
今回のレターについてのコメントとして、政府の広報はTelegraphに対し、「オンライン上の悪に取り組むために、まだすべきことがたくさんあるのは明らかだ。我々はさらなる規制を任されている」。
一方のテックプラットフォームはというと、プラットフォームであり出版業者ではない、と主張している。
彼らのアルゴリズムは明らかに情報のヒエラルキーをつくった。ヒエラルキーは情報を広範に流す。同時に、テックプラットフォームは独自のコミュニティスタンダードのシステムやコンテンツルールを展開していて、適用は(概して完璧ではなく、また適当でもない)内容を修正した後となっている。
2018年9月04日 TECH CRUNCH
https://jp.techcrunch.com/2018/09/04/2018-09-03-uk-media-giants-call-for-independent-oversight-of-facebook-youtube-twitter/
・UK media giants call for independent oversight of Facebook, YouTube, Twitter
https://techcrunch.com/2018/09/03/uk-media-giants-call-for-independent-oversight-of-facebook-youtube-twitter/