イバンカさんは1年以上前に大統領補佐官としてホワイトハウス入りする際、ブランドから離れた。
イバンカさんは2014年にブランドを立ち上げたが、父親のトランプ氏が大統領選に勝利した後は不買運動に見舞われた。
イバンカさんはかねて、ホワイトハウスの仕事とブランドの利益との衝突を避ける難しさに悩まされていたという。
「イバンカ・トランプ」の広報は、閉鎖の決定は「ブランドの業績とは無関係で、イバンカが無期限でワシントンに残りたいという意思によるもの」と話した。
大統領補佐官になってから17カ月がたち、イバンカさんは声明で「いつビジネスに復帰できるのか、そもそも復帰できるのかどうか」分からないと話した。
「しかし当面の間、私が注力したいのはワシントンでの仕事だと分かっている。この決定は私の(ブランドの)チームとパートナーたちにとって妥当な結果だ」
「自分たち自身と私個人を含めた、本当に沢山の女性に勇気を与えた素晴らしいチームには感謝の言葉もない。共にミッションを続けることはできないが、ひとりひとりが次のチャプターで活躍するだろう」
NBCニュースによると、ブランド閉鎖が社員に発表された後、イバンカさんはニューヨークのトランプ・タワーに18人職員を招いたという。
■経営不振?
「イバンカ・トランプ」はすでにいくつかの小売店から撤退を余儀なくされている。
同企業は非上場のため売上高を公開していないが、楽天インテリジェンスの調査を引用したウォール・ストリート・ジャーナルによると、今年6月までの1年間の米オンライン販売アマゾンや百貨店メイシーズ、ブルーミングデールズでの売り上げは前年比45%落ち込んでいる。
また、ワシントンポストが昨年行った調査では、「イバンカ・トランプ」のほぼ全ての衣料品はバングラデシュやインドネシア、中国といった発展途上国で製造されていることが明らかになった。
イバンカさんは2007年にジュエリーブランドを立ち上げてファッション業界でのキャリアをスタートした。その後の6年で靴やハンドバッグ、めがね、香水など、7つのカテゴリーに進出した。
イバンカさんは政権に携わる際に、ブランドが外国進出しないこと、国内で新しいパートナー契約を結ぶ際にはイバンカさんの許可を得ることなどを決めた。
「イバンカ・トランプ」は、こうした制限が企業の成長を抑えたため、パートナー企業や従業員にとっては閉鎖が最善策だったと述べている。
(英語記事 Ivanka Trump closes fashion brand)
https://www.bbc.com/news/business-44944124
https://ichef.bbci.co.uk/news/660/cpsprodpb/F715/production/_95035236_tv038163058.jpg
BBC
https://www.bbc.com/japanese/44948124