西ジャワ空港完成間近 初の飛行テストを実施

西ジャワ州マジャレンカ県クルタジャティ郡で建設が進む「西ジャワ国際空港(BIJB)」の工事進ちょく率が9割を超えた。3月下旬には初の飛行テストを実施。7月半ばごろに始まるサウジアラビア・メッカへのハッジ(大巡礼)ツアーへの活用を目指し、開港準備を急ぐ。
 新空港や周辺開発を担う州営BIJBによれば、3月下旬時点で全体の工事の進ちょく率は92%。ターミナルビルの工事は91%を終えた。
 3月29日には初の飛行テストが実施され、午前8時55分に西ジャワ州バンドン市のフセイン・サストラヌガラ空港を出発した運輸省の航空機が、20分後の同9時15分に新空港に無事到着した。
 国営アンタラ通信によると、新空港の敷地は約1800ヘクタールで、完成すれば、国内でスカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)に次ぐ規模になる見通し。滑走路は幅60メートル、長さ2500メートル。初年度は年間240万人の搭乗を見込む。開港後は州営BIJBと国営第2アンカサプラが共同で運営管理する。
 アフマッド・ヘルヤワン・西ジャワ州知事は2日、完成間近の空港内を視察、現在「西ジャワ国際空港」や「クルタジャティ空港」と呼ばれている新空港名について、マジェレンカ出身の国家英雄、アブドゥル・ハリムの名前を起用する方向で検討中だと明かした。
 開港時期について州営BIJBは、7月半ばに始まるハッジに間に合わせるため、6月を目指すとしている。ブデ・カルヤ・スマディ運輸相も3日、地元メディアに対し「6月に開港するだろう」との見通しを示した。
 アフマッド知事によれば、西ジャワ州からは、1日当たり1200〜1500人がウムロ(小巡礼)に参加している。これまで同州民がハッジやウムロに参加する場合、スカルノハッタ空港やハリム空港(東ジャカルタ区)を利用していたが、新空港の活用で利便性向上が期待される。
 ただ、新空港内にハッジの乗客を収容できる宿泊施設はまだ整備されておらず、宗教省関係者は、年内に新空港からハッジへ出発する場合、これまで通り同州ブカシのハッジ用宿泊施設を利用するよう勧めている。
 空港へのアクセスについて、ブディ運輸相は、まずチパリ高速道と新空港を接続し、2019年以降にバンドン〜新空港を結ぶチスムダウ高速道が開通するとの見通しを示した。
 新空港をめぐっては他に、中国主導で建設中のジャカルタ〜バンドンの高速鉄道の路線を新空港まで延伸する計画も浮上しているが、具体的な進展はまだみえていない。(木村綾)
工事の進ちょく率が9割に達した西ジャワ空港=3月28日

じゃかるた新聞
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